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旅行情報



北から東北角海岸に入ると最初に現れる観光スポットが、奇岩の景観で有名な南雅です。波の浸食で形作られた岸辺や、誰かがノミをふるったような奇岩が並び、まるで戸外の彫刻美術館を見る思いです。南雅海岸の風化裂紋は台湾でも珍しく、風化によって砂岩上に浮き出た酸化鉄が帯状の模様となって、豊かな造形美を楽しませてくれます。

龍洞南口海洋公園では、水泳だけでなく、シュノーケルをつけての海洋生態観察など、レジャーと教育を兼ね備えた活動が楽しめます。園内には、トコブシの養殖場を改築した天然海水プールが三つあります。潮の満引きによって変化する深さは、引潮時には膝や腰ぐらいまでしかありませんが、満潮時には3メートルにも達します。海とつながっているため、プール内でも熱帯魚やイソギンチャク、ヒトデ、エビ、カニなどが見られます。プールは毎年5月から10月が開放期間です。サービスセンターには展示館が設けられ、東北角海岸の風景や地質、生物などについて解説がなされています。センターの下へ降りていくと、そこは岩場で、岩の浸食状態や岩場の生物などを実際に観察できるようになっています。

白沙湾は鱗山鼻と富貴角という二つの岬の間にある湾岸の呼称です。石門区徳茂村沿岸辺りが海水浴場になっています。2号省道の23キロ地点辺りに約1キロ程度の砂浜が続きます。砂は白く、水は澄んでいるので水泳や釣りに向いています。砂浜を西に向かっていくと鱗山鼻沿岸の砂利が敷き詰められた浜辺に出ます。これらの砂利は80万年前に大屯火山系が噴火した際に形成された岩から出来たものです。北海岸風景区管理所はここに北海岸旅遊サービスセンターを設けてインフォメーションや休憩所を提供しています。

北海岸および観音山国家風景区は交通部観光局により設立された11番目の国家風景区です。2002年7月22日に北海岸、観音山、野柳の3つの風景特定区を受け継ぎ、区内の観光資源を企画管理することになりました。淡水から萬里まで延びる海岸道路です。この路上では緑の山と青い海が眺められ、とりわけ無限に広がった海原が印象的です。また、白沙湾では潮遊び、翡翠湾ではパラグライダーやパラセーリングを楽しむことができ、金山では郷土名物として知られるアヒル肉を食べることができます。さらに、夏の涼しい夜、あるいは冬の寒い日には温泉浴で身体を温めることもできます。良質の湯に浸かると、身体の疲れが取り除けるだけでなく、日常の些細な悩みも忘れることができるでしょう。そして、台湾を代表する観光スポットの一つである野柳です。ここには地質学上貴重なものがいくつもあり、神業とも言える奇岩「クレオパトラの頭」など大自然が織りなす美を堪能できます。また、なだらかな曲線を描く観音山では、嶺間にある古刹を巡ってみると良いでしょう。世俗と離れた静けさに包まれ、心が落ち着きます。険しい峰を登っていくと、くねくねと曲がった淡水河が大海へ入っていく様子と高層ビルが立ち並ぶ台北盆地が眼下に広がっています。もちろん、これらの観光スポットは美しいだけでなく、人文的にも興味深いところです。富貴角灯台を訪れた際には、最北端にある北台湾最大規模の風化石が集まったエリアをじっくりと観察してみてください。そして、金山慈護宮へ参拝に行った際には、廟の入り口にどんな神様がいるのか注意してみてください。十八王宮はどうして昼よりも夜の方が賑やかなのか、マコモダケはどういう経緯でその名が付けられたのか。北海岸を旅すれば、これらの答えは見つかるはずです。この他にも、風景区内の小道や入江なども訪れてみてください。きっと感動と驚きを覚えるはずです。例えば紺碧の海が広がる省道2号線脇の細い道。ここを曲がってみると、渓流が流れ、棚田が広がる緑いっぱいの山村風景を目にすることができます。慌ただしい旅の途上でも、少し足を停めて、道端の野花や浜辺の防風林、海岸傍にある小さな渓流に目を留めてください。もしそのような時間がなかったとしたら、せめて身体と心を思う存分リラックスさせてください。この土地の山と海、そして、ここに暮らす人々が温かくあなたを迎え入れてくれることでしょう。良い旅の思い出が作れることを私たちは願っています。
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